食の簡便化が進む中で、家庭での下ごしらえが必要な一尾物の購入が減少し、切り身、刺身や干物の消費量が増加しました。まるごとの魚をおろせない主婦が増えているんです。昭和40年に家庭で消費される魚種としてアジ、イカ、サバが上位3種類を占めていましたが、平成22年にはサケ、イカ、マグロへと変化しています。切り身を買い求めてそのままお手軽に煮焼きするのでしょう。居酒屋さんで普段食べられない魚料理を食べたい、季節感のある刺身を食べたいとお客様が考える背景です。


卸売市場の朝はとても早いです。もたもたしていると、いい魚から順に売り切れてしまう。毎朝起きるとすぐに仕入れに向かいます。仕入れた魚を店に持って帰ると11時過ぎ。お取引先のお店様用に仕分けすると、もう午後2時です。直営店の刺身を切らなければ間に合いません。


魚を扱う基本は、仕入れた分のほとんどをその日に売り切ること。鮮度が美味しさに直結する食材なので、在庫を翌日に持ち越すことはあまりありません。魚料理に力を入れているお店様でもたぶん同じでしょう。もうひとつの理由は、魚河岸に行ってみないと今日何があるか分からないから。季節感ある鮮魚を仕入れるために毎朝築地へ行っています。


魚の卸値は日々変動します。これを相場といいます。季節によって穫れる魚が変わったり、時化の時に一時的に品薄になったり。一般的に産地に近ければ近いほど価格が安くなりますが、例えば大間のマグロなどは漁獲量のほとんどを出荷してしまうので、逆に地元では手に入りにくかったりなることもあるんです。ある日の築地仕入れの一部をご紹介します。


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